「本当に自分で2,000万円準備しないと豊かな老後はおくれないのでしょうか?」最近のニュースで心配されている方からよく質問されます。メディアでは老後に不足すると言われる2,000万円ばかりが話題になっているようですが、私はこの2,000万円という金額自体にはあまり意味はないと思っています。
問題は年金の制度そのものであり、今後 年金額が減ることはあっても増えることはないだろうという現実です。また、個人の問題としては、いったい自分はいくら年金を受けとることができるかということが重要です。毎年「ねんきん定期便」が届いていると思いますが、今一つピンときていないという人も多いようです。
そんな方にはライフプランを作成することをお勧めします。ライフプラン作成は現在の経済的状況(収入 支出 金融財産)を正確に把握たうえで将来をシミュレーションする作業です。このシミュレーションには将来の夢や希望を反映させます。ライフプランを作成すると、実際にもらえそうな年金額と将来希望する生活の金額的ギャップを可視化することができます。
先ずは、ご自身の年金がいくらもらえそうなのかを確認する。その金額が多いのか少ないのか、足りるのか足りないのか、それは全て個々の価値観や家族の状況 生活環境などによって異なります。金融審議会のレポートは、夫65歳 妻60歳で月の収入約21万円 実支出約26万円として、ひと月の不足額を5万円としています。これをどう読むかは読む人によって異なってしかるべきで、個人の老後の状況を一般論で話すことはナンセンスです。まずはライフプランを作成しましょう。そして、将来の夢を実現するために今何ができるかを考え 行動しましょう。その答えは人それぞれです。