マネーセミナーに参加されたことのある方ならきっと聞いたことのある法則に「72の法則」というものがあります。これは、複利の力を説明する時や現在の日本の金利の低さを実感していただく時に紹介することが多い法則です。具体的にいうと「72を金利(〇%の〇)で割ると元本が2倍になる年数になる」という法則です。たとえば、金利が7.2%だとすると72÷7.2=10で、10年で2倍になるということが分かります。ちなみに1年複利でキチンと計算してみると、100万円は7.2%の金利で10年後に2,004,231円になります。なので、キッチリ10年で2倍ということではないにしろ、概ね正しい法則だと言えます。ちなみに某銀行のスーパー定期預金の金利は0.002%ですので、(2023年8月8日現在)「72の法則」で計算すると36,000年後に100万円が倍になるということになります。
今回紹介したかったのは実はこの「72の法則」ではなく、「126の法則」です。私はこの法則をつい最近まで知りませんでした。提携している保険会社の研修で知りびっくりして検索するとしっかり存在していました。「126の法則」は「126を金利(〇%の〇)で割ると毎月積み立てた金額の元本が2倍になる年数になる」という法則です。「72の法則」と同様に計算してみます。この場合、7%の金利で積立てをしたとすると126÷7=18となり、18年で倍になるということになります。実際に7%の金利の1年複利で月1万円の積立計算をしてみますと、221か月(18年と6か月)で積立額(元本)は、2,220,000円、利息は2,223,797円になります。合計額は4,443,797円となり、元本の倍になりました。(税金は計算にいれておりません)よって、この「126の法則」もピッタリ正確に積立額の倍になる年数ではありませんが、大体その年で倍になるという法則で間違いありません。ちなみに某銀行の積立定期の金利も0.002%ですので、積立で元本の倍になる年数は126÷0.002=63,000になり、元利合計額が積立額(元本)の倍になるのは63,000年後ということになります。
投資信託や変額保険の世界株式ファンドでの期待利回りは7%ですので、今はやりの「長期、積立、分散」での投資がいかに大切かお分かりいただけるとおもいます。今更ですが、長期でお金を貯めようと思ったら「なにで貯めていくか」は極めて重要な選択になるということです。(み)