先日、自動車保険のお客様(85歳)が事故を起こされました。センターラインを越えて対向車と正面衝突をしたという事故です。原因は、太陽が眩しく誤って反対車線に出てしまったというものです。幸いスピードもさほど出ておらず、双方とも救急車で病院に搬送されましたが、単なる打撲で入院する事もなく、検査後すぐに帰宅する事が出来ました。息子さんと現場で話をしましたが、普段から見ていて運転に不安があった為、車の運転を控えるように話しをしていたとの事でした。しかし、車に代わる足がない為、強制的に運転をやめさせる事も出来ず、息子さんは大変後悔されていました。
高齢者を対象とした運転免許証の自主返納制度もなかなか進んでいないのが現状のようです。都市部に比べ地方に行くほど返納率は低くなる傾向が強いようです。これは公共交通機関が整備されていないことが最大の理由で、バスの運行本数が極端に少なかったり、地域にとってはバスすら走っていなかったり、タクシーを使うにも時間や金額の問題で、車が生活の足になっており、車がないと生活が成り立たないという事になるからだと思われます。
国や自治体も自主返納者にたいして様々な補助制度を設けているようですが、生活の足を確保しない限り返納者が増えるという事は考えにくいとおもいます。(せ)
車を購入する際にサポカー補助制度というものもあります。これは安全運転支援装置(ペダルの踏み間違えによる急発進を制御する機能の付いた装置)を有する車の購入時に国が補助金を出す制度ですが、高齢主に対して運転免許証の自主返納を求めたり、一方で安全運転装置付きの車の購入をサポートしたり、制度として矛盾を感じますが、高齢者に限らず車を運転する際は、充分注意をしたいものです