住宅ローンの仕組み2

前回、住宅ローンの仕組みとして、金利タイプごとの金利の決まり方について解説しました。今回は、その金利タイプの選び方について、私見を書こうと思っています。

住宅資金相談会では、どの金利タイプがお勧めなのか相談されます。将来の金利動向はわかりませんので、どの金利タイプだったら支払総額が少なくなりそうだなんてことにはお答えできません。アドバイスできることは、金利タイプを選ぶ理由を探すお手伝いです。

どの金利タイプが、私(の家族)に合っているのか今回は①一般論②金利とリスク、次回③ライフプランに分けて考え方を書きます。何か一つでも参考になれば幸いです。

① 一般論

・新規の住宅ローン割合 変動型67.4%・固定期間選択型21.7%・固定型10.9%

全期間固定金利型の利用者は10人に1人。

・変動金利の基準金利は2009年12月から2022年4月現在まで変動していない。

・日本経済の出遅れ感は強く、まだまだ政策金利を上げられない。

・貯金は好きだが投資は苦手。貯蓄は元本保証・返済は市場動向次第で良いのか。

欧米では住宅ローンは固定型が一般的。

・この先、金利のことで悩みたくない。

② 金利とリスク

・一般的に、変動金利型の方が、固定金利型より低金利で融資が受けられます。

固定金利期間選択型では固定金利期間が短いほど低金利に設定されています。それは、貸主と借主のどちらが金利変動のリスクを負っているかということです。固定金利期間が長いほど、貸主である銀行等が負う金利変動リスクが高く、短いあるいは変動金利型は逆に借主が負っているあらわれです。

・変動型と固定型の金利差はリスクをどちらが負っているかなので、金利差による返済額の差が金利変動に対する保険料として考えることもできます。

・融資残高が大きい時に金利が低いメリットは大きい。

残高が少なくなってからなら、金利が上がっても影響は小さい。

次回、ライフプランから考える選択理由を書こうと思います。(い)

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