WBCと米国銀行破綻

WBCの人気が高い。そりゃ、そうだろうと思う。大谷、ダルビッシュ、吉田、ヌートバーといったバリバリの大リーガー、村上、山本、佐々木など国内組もみんながスーパースター、まさにドリームチームなのだから人気がでないはずがない。私の先輩は先日のオーストラリア戦を観戦し大谷のホームランを見たということを本当に嬉しそうに自慢していた。そりゃ、そうだろうと思う。

第三戦で侍ジャパンはチェコと対戦した。チェコにはプロ野球はなく、参加している選手は皆別の職業を持っており、日本でいう社会人野球みたいなチームだった。WBCに出場したこと自体を楽しんでいることがいい意味で注目されていた。その1回の守り、日本の先発は佐々木朗希投手だった。160キロを超える佐々木の球はチェコの選手に打たれることはないだろうと思われた。だが、2アウトからレフト前ヒットが生まれ、その後まさかのショートエラーで先取点を奪われてしまうという展開になった。この時、テレビやスタンドで観戦している方で「これは本当にまずいことになった」と思った人は何人くらいいただろうか?私もそうだが、おおむね「いずれ侍ジャパンが逆転するに決まっている」と高を括っていたのではないかと思う。

昨日、アメリカの銀行が破綻したというニュースがあった。報道によると金利上昇によるアメリカ国債の価格下落やテクノロジー企業の不振などの理由で、含み益が減ったことを懸念した預金者による取り付け騒ぎが発端であったという。この動きをみて、「これで当面アメリカ株への投資は辞めた方がよい」というユーチューバーや専門家がいるが本当にそうだろうか?

短期投資をされている投資家であればそうかもしれない。ただ、長期投資をしている我々からすると今度のことによって何かを変える必要は全くないというのが結論だ。一時的に企業利益は落ち込むこともあるが、このような環境下でも我々が投資信託や変額保険を通じて投資をしている企業は、企業活動を継続し、それが将来の売上・利益につながり、株価に反映されると考えているからである。つまり、本当においしく人気のあるレストランであれば、一時的に売り上げが減ったとしても、長い目で見れば必ずお客様は戻り売上・利益は回復するし、そのレストランに投資しているオーナーも利益を得るだろうということ。重要なのはそのレストランが本当にそんな実力を持っているのかということと、そのレストランが回復するまでオーナーが我慢できるかということの2点だ。企業の見立てはファンドマネージャーに任せるとして、積立をしている我々に一番重要なことは我慢して長期投資を続けられるかどうかということである。一番のリスクは途中で辞めてしまうこと、そのことがしっかり腹に落ちていれば、今回の銀行破綻のニュースも慌てすに落ち着いてみることができると思う。

侍ジャパンがチェコに対して先制点を取られてもひとつも心配しなかったのと同様、もともと長期運用を目的として積立てしている我々は、むしろ「株価が下がって多くの口数を購入することができて歓迎」といスタンスで良いだろう。結局、チェコ戦は侍ジャパンの強さばかりが輝き、日本の圧勝に終わった。今のアメリカ経済の状況は長期投資の視点でみれば、チェコ戦1回の守りと同様、慌てることなく平然とやり過ごしたい。10年、20年先をみて悠然と積み立てを続けることこそ最良の選択なのである。(み)

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